偏差値40代からの医学部受験。予備校の授業料値切った弟の話

フリーランス目指す人、商売する人には参考になるかなと思い書き留めておきます。底辺高校から国立医学部に入った弟の話

目次

  • 成り上がりたい
  • 不登校
  • 鬼気迫る
  • 風呂に入りだす
  • 交渉
  • 門出

私は4人兄弟。少し年の離れた弟がいます。彼は小さい頃から大人しく、勉強も運動も冴えない方でした。

そして兄2人にイジられたり、パシリにされたり(弟、ごめん)、従兄弟達からもかわいがりに遭うようなのび太君タイプ。

しかし、妙に頑固なところ、内に秘めた意思は曲げないところも。家では物静かなのですが、学校では「話が面白い」と人気者という隠れた一面も持っていました。

成り上がりたい

そんな弟は地元の底辺気味な高校に進学します。ちなみ偏差値は40後半。野球部に入り高校生活を楽しんでいたようです。

しかし、当時通っていた塾の先生にすすめられた「ドラゴン桜」を見て、勉強をし始めます。本人いわく「成り上がるため」なんだとか。

何を言ってるんだ、と思いつつも成績は徐々にあがり、高校では「特進クラス」に。そして高2になる直前、勉強のために部活を辞めたのです。

不登校

学校以外は塾で自習し、寝る前に帰宅する生活が続きます。そして徐々に学校にも行かなくなります。

「学校で勉強するより、塾で自習した方がいい」。この頃には地元の国立医学部進学を決めていたようです。

そして卒業が危うくなるほど出席日数に。最終的に先生方の恩情でなんとか卒業はできました。

卒業式にすら出席せず、勉強仲間とだけ付き合い、今思えば高校生らしい高校生活とは言えないストイックな生活に突入していきます。

鬼気迫る

初の大学受験は不合格。10年以上、ちゃんと勉強してなかったのでしょうがないでしょう。しかし弟の浪人生活は徐々にエスカレート。ざっと書き上げると

  • ■寝るとき以外は塾で自習
  • ■冠婚葬祭も来ない。または来ても短時間
  • ■正月も勉強
  • ■トイレにも暗記帳を持ち込む
  • ■風呂の時間がもったいない、と週1ペースで入浴
  • ■体臭が犬
  • ■不潔すぎて頭頂部がハゲる

この時ばかりは精神疾患でも発症したのか、と思うほどの生活。同居する両親も不潔さには非難ごーごーでしたが、同時に心配も。

そして、これだけ打ち込んだにも関わらず二浪します。同様に翌年も三浪。この2年間、異臭を放ったままの生活を続けてたので、親戚ですら別の学部を勧めるようになります。

私はハゲを指摘し、入浴を促しましたが、そんなことで動く弟ではありません。しかし、三浪が決まってから変化が表れます。

風呂に入りだす

風呂に入る、食事中はテレビを見る、親戚の集まりにも少し顔を出す、など以前の生活に戻っていったのです。

しかし、一般的にみればまだ鬼気迫る勉強漬けの毎日。何かあったのか聞いてみると、自己採点の結果、来年は合格できそうだということが分かったのだとか。

やや疑いながらも、生活の様子を見ていると、心に余裕がでてきているのは間違いありません。しかし久々に帰省した時、母からこんな情報が。

「お金ないのに予備校に行きだした」

「え?お金ないのに?なんで行けてるの?」

うちは正直なところ貧乏。私が過去に見た親父の源泉徴収所は、病院にいた私の給料の7割程度しかありませんでした。さらにパート勤めの母と共働きで4人の子どもを育てた家庭です。

大学進学させる金はない、と言われ、私も専門学校を選んだほど(ちなみに学力もなかった)。そんな状態でなぜ予備校に行ってるのでしょう?

交渉

帰宅した弟に話を聞きます。するとどうやら、予備校側に授業料の交渉をしていたのです。具体的にはこんな感じ↓↓↓

  • ■うちは貧乏で、勉強する部屋がない
  • ■だから自習スペースをできるだけ利用いたい
  • ■一部受験対策講座も受けたい
  • ■上記の問題をクリアすれば来年は合格できる
  • ■もし自分が合格すれば「あの〇〇高校から国立医学部合格!」大々的に告知してよい
  • ■底辺高校から国立医学部合格者を出す、という実績はそちらにとっても大きい
  • ■もし落ちたら、全額授業料は払う

と言った内容。すげーーー

東京ではあまり見かけませんが、沖縄では予備校の入った建物には、こんな幕が張られています↓↓↓

〇〇大学の合格実績などなど

沖縄は車社会。こうのような広告が機能するのでしょう。ましてや周りを海に囲まれ、人と人との距離が狭い地域でもあります。口コミだけでも宣伝効果は高そうです。

やるな、弟。と思いきや、さらに上記の交渉をひとりで行ったのだとか。しかも交渉成立後に「授業料値引きしたから予備校いくお金ちょうだい」と親に言ってきたのだとか。

もちろん親は激怒しましたが、最終的にはお金を出したそう。「もし来年落ちたら?」と聞くと、「もう一回浪人する」といい、じゃっかん呆れながらも見守ることに。

門出

結局、その年に無事合格。4度目の挑戦でした。親戚のなかでも冴えないキャラだっただけに、大騒ぎに。特に祖父母は大喜びでした。

振り返ると、高2から勉強漬けでしたので、丸5年ちかく同じ生活を送っています。まーよくもこんなに頑張れたもんだ。

留年することなく大学生活を送り、国試にも合格。今ではキレイな奥さんをもらい、二児の父。地方の病院で働いています。

と、まあ要点は「ただの浪人生が予備校の授業料値切った」ってだけの話ですが、なかなか無い発想だな、と。

交渉術のようなことはさっぱり分かりませんが、Win-Winというところにつながるのでしょうか?

私自身、「聞くだけならタダ」と思って、何でも言ってみる方なので、この話はうなづけるものでした。仕事をとりたい人には何か参考になるかもしれません。

記憶を辿って書いたので、ずれがあるかも知れません。弟にも当時のことを改めて聞いてみるので、新しい発見があれば記事にします。

弟と私

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