患者を騙した男。バズった「私は神様です」事件。幻聴になりすました看護師よっさん

始まりは深夜のナースコール

深夜鳴り響くナースコール。それに対応したベテラン看護師よっさん(仮名)の対応。

患者さん「幻聴で神様が“寝ちゃダメ”って言って眠れないんです」

よっさん「私は神様です。もう遅いので寝ましょう」

患者さん「はい、もう寝ます」

私:マジで

しかも患者さんは朝までぐっすり。朝起きてきた患者さんがナースステーションを訪れ「昨日はありがとうございました。おかげさまでよく眠れました」と御礼に来た。

「おかげさまで、ってツッコたいこと多過ぎ!」

よっさんは見向きもせずぶっきらぼうに「はいよ」と一言。

私:なんだこの人!?

かなりの衝撃だった。よっさんとの出会いは看護師2年目。慢性期高齢者病棟から一転、急性期病棟に異動したときのことでした。

フォロワーさんは御存知かもしれません。このエピソード、ツイッターでバズったやつです↓↓

同時期、「#ママ閉店」をバズらせている真っ最中だった看護師仲間のてるりん砲もあり、結果的に2万リツイート、7万イイねがついた。複数のメディアでも地味に紹介されました。しかし顔出ししてないにも関わらず、現職場に知られ「誤解を生む」など諸々の理由で削除するに至りました(残念!

ベテラン看護師よっさん、一体何者?

当時から数々の伝説を残していた「よっさん」(仮名)。今後もこのブログの登場人物になるので紹介しておきましょう。

  • 50代男性
  • 地方出身で訛ってる
  • 勤続20年越え
  • 競馬が好き
  • 無愛想で淡々と仕事をするタイプ
  • 細かいところに気づき、自分でさっさと片付ける
  • よほどのことがない限り怒らない
  • 筋の通らないことは患者、家族、医師関係なく物申す

最初はとにかく近寄りがたい人でした。ドカン!と物申すタイプだったものの、しつこさがないので、言って聞かなければそれ以上は言わず、あっさり態度を変え相手に合わせる柔軟さもある人でした。

仕事をきちんとこなす一方、競馬が好きで日曜出勤の日は患者さんとテレビの前に張り付きダービー中継を見るような人。

負けたときは丸めた新聞でテーブルを叩きつけ、勝ったときはこそこそニヤついていた。なので負けた日は患者さんも近づかないということも。

こんな勤務態度がいいとは言えないが、他のスタッフから仕事っぷりは支持されていました。意外にも20代のスタッフからイジられるようなキャラでもあり、私はよっさんを尊敬しておりました。

なぜよっさんは幻聴になりすましたか?

このツイートがバズったとき「患者さんをバカにしてないか?」という意見もありました。確かに誤解させてしまうかもしれません。しかしこれにはよっさんの看護師スキルとちょっとした愛情が隠されていました。

実はこの時の患者さんは高齢者でした。看護師ならここで察しがつくでしょう。

よっさんは転倒リスクを懸念していたのです。看護師なら当たり前かもしれませんが、高齢者の睡眠薬や安定剤は慎重になります。そしてこの患者さん、よっさんとは20年近い付き合いのある方でした。まだ歩行は可能な状態でしたが足腰が弱り始めていたのをよっさんは気にかけていたようです。普段、会話の少ない2人でしたがたまにやりとりを見ていると

よっさん「あんた、5年前ぐらいの入院のときうつっぽかったでしょ?大丈夫なの?」

患者さん「あの時はすいませんでした」

よっさん「足も弱ってんだろ?気をつけろよ。幻聴がどうとか言い出すしよ」

など。2人の歴史を感じさせる会話をしてるのをたまにみかけていました。そして、よっさんは冗談か本気かわからない物言いで患者さんを笑わせたり、注意したりする人でもありました。そんなキャラが「私は神様です」という対応につながったのかもしれません。

実のところ、よっさんが何を考えてこんな対応をとったのかは分かりません。先日、久々にお会いしこの時のことを聞いてみましたが「覚えてねーよ」と一蹴されました。同時期、一緒に働いていた先輩や同期達から聞いた話もありますが、決して患者さんをバカにしたものではなかったと思っています。

ツイートを消すよう促した現職場もネガティブを懸念した意見でしたが、140字で全てが伝わるわけではないので、削除はしょうがなかったと思っています。

さて、このよっさんに限らず、私が勤めていた病院にはベテラン男性看護師が多く、数々のエピソードを残しております。もう10年以上前の話なので、いま同じことをすれば炎上しかねないものもあります。とは言え、個人情報でもあるためエピソード系は設定をかなりイジって書いてますのでよろしくお願いします。

ご精読ありがとうございましたー

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