閉鎖病棟から忽然と姿を消した患者

精神科急性期病棟にいたころの話。

今回の話の主役はAさん。疾患名は忘れたが、物静かで目立たないイメージがある若い女性。

病棟から姿を消す

どこの精神科でも大体強制入院の患者(医療保護や精神鑑定など)がいるため、人員確認が実施されている。

しかし、昼食後の薬を配りにAさんの部屋に行ったのだが不在。トイレかと思い、後で周ることに。しかし時間をおいて部屋へ行ってもいない。

トイレや他の所を探してみるが病棟内にいないのだ。おかしい。人員確認のときは部屋にいた。仮に病棟を出たとしたら面会などがあったのか?しかし面会記録もない。

さっき姿を見たのに…

15分ほど前に昼食を取りに来ていた。下膳したのを受け取ったのも俺。その姿は絶対に見た。再度スタッフ総出で確認するがやはり居ない。

まさか、ここはバミューダトライアングル(オカルトネタで、飛行機とか船が消える海域)なのか?

どうせ消えるなら鬱陶しいお局にしてほしい。それにしても謎… しかし部屋のある部分に気づいた

部屋の天井が開いてる…(※イメージ:自宅の天井です)

なんで?いやいや、まさか…

いたーーーーーー!!!!!

まじでいた。とりあえず説得して降りてきてもらうことに。ベッドに椅子を置き、なんとか降りてきてもらった。

天井に入った手段と理由

天井にどうやって入ったのか聞くと「毛抜きでネジを回して開けた。外に出れると思ったがダメだった」とのこと。

天井に入った理由については「退院したかったけど、家族と主治医に反対され抜け出そうと思った」とのこと。

プリズンブレイク失敗!

マイケル捕獲ッ!!!

ドラマならシーズン1の第2話で終了してるよコレ

以上

これだけの話。Aさんはその後あっと言う間に退院。この件はリスク委員会でも鉄板ネタとして引き継がれることに(大事に至らなかったから、ですが)

その後も何度か入院してきたAさんですが、この事件を機にスタッフの間でこう呼ばれるようになりました。

くノ一(くのいち)

=女忍者

終わり

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