痴漢冤罪から学ぶ「信頼」とは

「信頼ない」って、実は相当恐ろしい結果を招きかねないなと思った話。昔の話なので曖昧なところがあります。あと話の中身は多少いじっておりますので悪しからず。

目次

  • 通勤中に見かけた活動
  • 事件内容と感じる違和感
  • 面識があった先輩
  • 可も不可もない評判
  • 違和感の正体

通勤中に見かけた活動

職場に向かう途中、駅前の広場でスピーカーで何やら訴えながら、チラシを配ってる人がいました。近くにあったのぼりや横断幕をみると、どうやら痴漢冤罪に遭い、無実を証明するために活動をしてるようです。

それからしばらく、同じ場所で活動を見かけることが多くなりました。同じ男として他人事ではないので配っているチラシを受け取ったのでした。

事件内容と感じる違和感

そのチラシによると、冤罪を訴えるその男性は、通勤途中の車内で女性から「痴漢疑惑」をかけられたのが始まりだったとか。

満員電車に乗る機会が多い自分としても身がすくみます。もし本当に冤罪なら災難だな、などと思いながらチラシを読んでいました。

その後も、何度か同じ場所で本人がスピーチを行っている場に通りました。そこで彼はこう言っていました。

「私は早く無実を証明し、職場に戻りたいのです。職場の仲間も私を待ってくれています」

内心、応援しながらも、この言葉に何か違和感を感じました。その後も、駅前を通る度に彼の活動を見かけたのですが、その違和感の原因はつかめないままでした。

面識があった先輩

職場で昼食を摂っていたときです。ふと、痴漢冤罪の活動を思い出し、一緒にいた先輩に話をふってみました。

「先輩、駅前で痴漢冤罪の活動やってるの知ってます?僕、他人事に思えなかったんですよね」

「あ、それ知ってる!あいつのことでしょ!?」

あいつ??

先輩のその口ぶりからすると、あまり良い印象を受けない。その男性のことを以前から知っている口ぶり。

どうやら、その男性のご近所だったせんぱ。昔から知っていたのです。そして話の結果から伝えると

「本当に冤罪なの?」

というのでした。一体なぜ先輩はそう言ったのでしょう?

仕事はやるが印象は悪い

話によると先輩は、その男性の仕事に関わる機会が何年かあったそうです。男性の仕事っぷりは普通だったものの、その人柄についてはすごく評判がいいというわけでもなければ、悪評を聞くようなこともない人だったのだとか。

「ただ、印象が良くない」と先輩は言います。私は「え?それだけですか?」と聞くと、「うん、本当それだけ」とのこと。しかし相手は痴漢冤罪に苦しんでる状況。

「多少、知ってるだけに助けてあげなきゃな、っていうふうにはならない感じですか?」と聞いたところ

「私は女だから痴漢は許せないってもあるけど、そもそも関係性でいったらゼロにもいってない相手だしね。助けてあげたいって気持ちはわかないんだよね」

うーーーんなるほど。

違和感の正体

先輩がいう「関係性がゼロにもなってないからね」。確かに一理ある。自分の職場の男性達を思い浮かべながら、「痴漢冤罪にあった。無実を晴らすために手伝って欲しい」と言われたら。

そう考えながら「Aさんなら即手伝うけど、Bさんなら微妙だな。嫌いってわけじゃないけど」。そんなことを考えておりました。

その日の帰り道、再び男性の活動に遭遇しました。その活動には彼、彼の母親、彼の支援者らしき人、必ず3人がいました。そこであることに気付いたのです。

あれ?職場の人いなくない?

その活動を2週間ほど見かけていたのですが、職場らしき人はほとんど見たことがないのです。

以前、その男性は「職場の仲間も私を待ってくれています」と訴えてました。でも、「その待ってくれてる仲間が何も手伝わないの?」と思ったのです。

平日なら仲間も仕事で来れないのでしょう。しかし平日も土日も毎回3人前後しかいません。ここで先輩の言っていた話を思い出します。「関係性がゼロにもなってないからね」

この場面をみて、憶測ですが「先輩が言ってた通り、本当に周りからの印象が悪かったり、信頼がゼロにもなってないのかな?」と考えてしまいました。

同時期、別の場所で難病支援の募金運動などを見かけていました。そこには友人や職場の人、学校の人などが大勢で活動をしています。

その男性とのギャップを見て、違和感の正体はここにあったのかと腑に落ちていきました。

この男性、噂によると無実が確定したようです。内心「よかった!」とは思いつつも、「印象が悪い」というだけで、周りからの協力を得られなくなる。なんともモヤつく話です。

人間関係は大事とは分かっていても、ウマの合わないヤツはいます。ただ、そういう相手に対しては少なくとも、信頼度マイナスではなく、最低でも「ゼロ」の関係に近づけておかないといけないと思うに至りました。

この後、「仮に自分が痴漢冤罪に遭ったら助けてくれる?」と、何人かに聞いてみたことがありました。「バカなこと聞くなよ。当たり前だ」と言ってくれる友人がほとんど。

今も助けてくれる仲間に囲まれて、ありがたいと思うと同時に、日々の信頼関係ってこういう場面に左右されるんだろうなと思った一件でした。

終わり

参考著書なし

写真は放牧牛と私

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