30後半の看護師が、趣味のダンスで食えるようになった話episode2

現在の収入の4割を占めるダンス。30後半になった看護師が、どうやって趣味のダンスを仕事にしていったかお話します。

そもそもの話を遡れば高校ぐらいになるので、そこはまた今度。今回は看護師以降の話にします。

いつからダンス始めたの?ダンス遍歴概要

ここを語ると長いので箇条書きにします

  • ダンス始めたのは看護学校の3年生(21歳ぐらい)。かなり遅い
  • 最初は独学。その後、大学ダンスサークル所属。お金払ってダンス習ったことはほぼない
  • 就職したのがホワイト病院。踊り続けることができた
  • 結婚してからもダンスの時間だけは死守

とにかく踊るのが好きだったので「いかに踊れる環境を創るか?」これに力を注いでいました。この時期の活動はフリーランスに必要な「環境を自分で創りだす」に繋がります。それはまた別の機会に。

あのアーティストがきっかけで儲けを企む

徐々に人口が増えていたストリートダンスでしたが、あのアーティストがきっかけで大流行します。そうザイルぱいせん(EXILE)です。

ChooChooTrainの後ろで踊るキッズダンサーの影響もあり、子どもの習い事として流行りました。

ダンススクールが増えた。しかし

それから、織り込みチラシに「キッズダンスクラス開講!」のチラシが入るように。そこに紹介されていた講師の方々は、ダンサーとしては全く無名の方達だったのです。

当時、流行り始めとはいえダンス人口はまだ少なく、講師を務めるダンサーはそれなりの実力者が多かったのです。

「きっと俺が知らないだけだろう」と思い、子どもをつれてレッスンの見学に。しかしそこまで上手くない。

「あれ?もしや俺でもできる?」

極端な話ですが、単純にこれがきっかけでした。先に言っておきますが、これ私のガチな勘違いです。

当時の先生達をディスってるのではありません。指導力とダンススキルは別物、という無知ゆえの勘違いであることを先にお伝えしておきます。

流行る前から一儲けできるチャンスを狙っていた

徐々にダンス人口が増えるなか「いつかストリートダンスを教えて小遣い稼ぎしたいな~」と考えていました。そこで、ある未活用資源を発見します。それは何か?

それはマンション・団地の集会所

団地やマンションには住民が交流のために使える集会所(共用スペース)があります。私の住んでいるエリアはバブル直前に建てられたニュータウン。

しかし高齢化が進み、住民同士の交流も少なくなった今、ほぼ使われてない集会所が沢山ありました。それを見て思ったのです。

「ダンススクールに雇われるより、ここで自分で生徒集めたほうが儲かる。おそらくレンタル代も安い」

調べたところ、スタジオを借りるより7~9割近く安い。これならコストがかからない。そう考えた私は早速行動に出ます。

教室を始めるため集会所を周る。しかし

意気揚々と周辺の集会所をリストアップ。そして「ダンス教室やりたいので、お借りできませんか?」と聞いて周りました。しかし、どこも断られるばかり。

「営利目的での使用はダメなんです」この理由は分かる。塾や書道教室をやってる集会所では「今は空きがないんです」と断られた。

おかしい。その集会所、通勤で毎日通るのだが、明らかに使われてない時間帯があるのだ。空きがないはずない。

再度、同じ集会所に行き再交渉。空き時間のことについても改めて確認。とりあえず空きはあったのだが「ダンスですと、音漏れありそうですし…住民の方々に確認をとらないと…」と煮え切らない返事。

イライラさせる対応ではあったが、あんまり食い下がっても心象を悪くする。一旦引き下がることに。しかし腑におちない。

そんな話を嫁さんに愚痴ったところ、断られた理由が判明。その内容が「ストリートダンスって不良の遊びっぽいよね。それにあなた見た目怪しい。管理人さん、住民からのクレーム一番嫌がるからね」

見た目が怪しいから??

あ、ホントだ

困った。自分でも怪しい。さすがに見た目は変えられない。そんなことがあり一度保留に。どうやったら借りれるのかを考え続けました。そしてある日、閃いたのです。

見た目の怪しさを解消すればいいのでは、と(はやく気づけ)

見た目の怪しさを解消し、看護師という肩書きを使う

人は見た目が9割って本がありますよね。今となっては何が書いてあったか覚えてません。怪しさゼロ・そして信頼できそうな見た目で臨めばいい!そのためにやったことが

イクメンを演じ、子連れで臨む

しばらく期間をおいて、当時4歳と2歳になった2人の子どもを連れて再度お願いにいったのです。

「すいません。近所に住む者なんですが、この子の友達がダンスをやりたいと言っておりまして、場所をお借りすることできないでしょうか?私、普段は看護師をやってるのですが、子ども達のお願いを聞いてあげたいと思いまして」

結果どうなったか?

「え!?看護師さんでダンス?カッコイイですね~!いつがいいですか?お子さんはおいくつかしらetc」と即OK

しかも前回、断ったおばさんだ。俺の顔忘れてるくさい。でも借りれるなら借りてしまおう。それにしても改めて腑に落ちない…モヤモヤしながらも、無事集会所の確保に成功。

鏡をどうするか?

ダンススタジオって鏡ありますが、集会所はない!これをどう解決したかを、番外編としてこちらに記事にしております。

ダンスで食えるようになるまでを書いた昨日の記事が、意外と好評でビックリしております。ありがとうございます。 嬉しさのあまり目玉...

大事なこと書いてあるのでチェックです!

口コミ募集をかけたら、あっさり集まる

集会所も確保、鏡も作った!あとは宣伝!!ってことで近所のママ達に「子ども向けのダンス教室興味あります?」と聞いてみました。

するとママ友ネットワークを通じて、あっというまに25人の小学生。「余裕ーーー!しかも月謝まるもうけ!」と金の亡者に。

当然そんな気持ちでやっていたので、いい状態は長くは続きません。

あっという間に生徒激減

毎回、行き当たりばったりでレッスンをし、話を聞かない子ども達に怒り散らしで、あっというまに辞めていきました。

やべー

しかも近所の子ども達です。悪評が広まったのでしょう。最終的に4人だけに。自業自得です…

お金が人を狂わすのを身をもって体験。「ちゃんと指導力つけるまで生徒募集はしない」と決め、2年ほど経過しました。

相変わらず指導力はつかないし、近所の辞めた子の家族と会うのも若干気まずいし、といった状態が続きました。

ダンスレッスンと精神科看護との共通点を見出す

たまたま読んだこの本を境に変化が生まれます。コーチングで無名の高校サッカー部を全国レベルに引き上げた話です。

これを読み「俺もやってみたい!」と思うように。そこからレッスンの中身は徐々に変わっていきました。

それを実践する中であることに気づきます。「あれ?病棟でやってることと似てるかも」それは

  • 技や技術を伝える
  • 上達方法を教える
  • 「お前はできる、と俺は信じている」と伝え励ます
  • ともにがんばり、ともに喜ぶ

看護師の方なら分かるかもしれませんが、患者教育に似てたのです。本職である精神科看護と結びつけ、共通点を見出していきました。

また幼児という特性を知るために、ピアノ指導に関する本も読むように。ここからようやく指導者として力をつけ始めたのです。

「うちの子、教えてもらえませんか?」ママ友からの依頼

上の子が卒園を控えたころ、こんなお願いをいただきました。幼児の指導は未経験。正直、迷いましたが、意外なほど強くお願いされるので理由を聞いたところ

  • 他のダンサーのようにチャラチャラしてない(実際チャラチャラしたダンサーは少ない)
  • 上手い
  • 子ども好き
  • 看護師である

という理由。元々、保育士か看護師かで進路を考えていたほどの子ども好きだった私。お迎えのとき他の園児と絡むことも多く、保護者からは「子ども好きな人」として見られてたようです。

そこで「この人なら任せてもいいかな」と考えたとか。そんな強い要望があり引き受けることに。ただ病棟看護師として片手間だったので

  • 本業があること
  • 子どもを教えたことがないので手探りでの指導になる

この2点だけ了承してもらい教室を始めることに。それからのことは省きますが紆余曲折あり、広告は一切ださず基本的には紹介制にしました。(ちなみに病院は原則副業禁止でしたが、あまりうるさく言わない上に他の職員もバイトしまくっていたので問題なしでした)

生徒を増やすためにやったこと

子ども達と関わるようにした

保育園にお迎えに行くと、沢山の子が寄ってきます。ムーンウォーク、ロボットダンス(正直ヘタ)を見せてるうちに「ダンスの人だ!」と認識されます。

子ども達は家でそのことを親に話します。今度はママ友ネットワークで広がります。「ダンスできる親がいるらしい」と。

どうせ教室いれるなら知ってる人がいい。子ども自身も慣れている。親としては習い事をするうえでのハードルが下がります。

正直、ここまで意識してやったわけではなく、子どもと関わるのが好きだっただけです。結果的にこのような良い結果につながっていました。

小学校に招かれて踊った時はダンス人生Top3に入るほど楽しかった

地域行事に積極的に参加

やはりダンスは発表する場がないといけません。周辺地域の年間行事を把握し、現地におもむき運営本部をまわりました。

近所でダンスを教えている、発表の場として躍らせて欲しい。そう伝えると喜んでもらえます。なぜかと言うと高齢化が進み参加者が年々減少しているから。

基本的に運営の方も高齢。そして長年住んでいる地元を盛り上げたい気持ちが強いです。ただ変わり映えのないことをずっとやって飽きられている側面もあり、このような申し出はありがたいと感謝されました。

結局1年以上かけて地域イベントを周り、翌年の出演機会をつくることに力をいれました。結果的に地域のイベントで踊ることで、人目に触れる機会を増やし宣伝効果は高かったです。

その後、広告は一切出していないのにも関わらず、生徒は口コミで徐々に増えていきました。今はキャパ越えしているため、入会ストップをかけている状態です(早く対応したい)。

生徒が増え、フリーランスへの道を決める。しかし妻は反対

結局、小遣い稼ぎだったはずの教室は規模が大きくなり、教室をやる意義も変化。ここまで来たら力入れてやってみたいという気持ちに。またフリーランスに気持ちが傾いた理由として

  • 収入の半分をダンス教室で稼げる見込みがでた
  • 病棟看護師としての閉塞感やできることの限界を感じた
  • 定年まで勤めあげる将来像を思い描けなかった

この3つに行き着きました。またの機会にしますが、関わってきた患者10数名を「自殺」という最後で見送ってきたことが根底にあり「自分自身だけは思い描いた人生を送りたい」という気持ちが強くなっていた時期でもありました。

当時、管理職や大学院への進学なども周りから勧められており、キャリアを心配した妻が反対したのも当然かもしれません。

しかし私が頑なだったこともあり「決められた期間までに看護師の年収を超えること」を条件にフリーランスへ転向することに。

その条件もギリギリクリアすることができ、なんとか現在でも続けられています。途中省きましたが、ここまでが看護師からダンサーになった経緯です。

今後はどうするの?考えられるリスク

ダンスレッスンをするには体力的な限界はあるかもしれません。対策になるか分かりませんが、いずれは自分も高齢者になります。

それなら、今から「高齢者向けのクラス」を作ればいいのでは?考えました。教える側も生徒も高齢者。互いの身体を労わりながら踊れそうです(現在募集中かけてる)

一方で、近所に似たような教室ができて生徒が集まらなくなったら?と聞かれたことも。その時はやめます。必要とされなくなればそれまで。役割を変えるだけです。

仕事はいくつかやってるし、それを伸ばしていけばいいだけ。当分は食いぶちになる本数を増やしながら、ひとつひとつを太くしていくつもりです。

もっと言うなら、今やってる仕事や看護師資格がなくなっても「これなら食えるな」と考えている仕事はいくつかあります。正直心配はしていません。

運動神経いいからダンサーになれた、なんて言われることがあります。しかし私、中学高校と部活はやってません。習っていたのも水泳ぐらい。10年近く通っていたのに初級クラスのままでした(ぶっちゃけやる気なさすぎてクラスがあることも分かってなかった)

21歳というダンサーとしては遅すぎるスタートでしたが、人生で始めてハマったものでした。おかげで彼女もできず、かといって小心者ゆえ女遊びもできず(モテたくて始めたのに4年以上彼女できなかった)ただただ踊り続けていました。

実は5万人の前で踊ったことも

ステージで拍手をもらうより、クラブのDJタイムで酒を飲みながら踊ってるときが一番幸せです。子ども達と踊るのも好きです。

まさか自分がダンス教室を持つとは思っていませんでした。しかもきっかけは「小遣い稼ぎ」。

看護師という肩書きが変な信頼をあげていた側面はありますが、やはり行動をともわないことで生徒が激減したことも述べたとおり。

フリーランスになれたとは言え、やってることは目新しいものではなく、使い古されたビジネスモデル。

集会所に目をつけたり、鏡を自分で作ったり、ママ友ネットワークの特徴を活かしたり。既存の資源で何とかできることって多いんじゃないでしょうか?

もし好きなことを仕事として伸ばすなら次の順番になると思います。

  1. 楽しむ
  2. 続ける
  3. 小さく始める
  4. 時間をかけて育てる
  5. 周りの協力を得る
  6. 必要とされるものになる

とくに1,2は重要。私はそこにラッキーもあってここまで来れました。また機会があったら掘り下げてみます。

最後に。今回書いてみて思ったのですが、ここまでして「好きなように生きたい理由」が自分の中でハッキリしました。何度か触れてきたのですが、私を突き動かすのは、やはり自殺者の言葉達です。

仕事が、家庭が、世間体が。そんな価値観さえ手放してくれてれば、死を選ぶ必要はなかったはず。誰もこんなに辛い思いはしなかったはず。

そう思わずにはいられません。だから執拗に自分自身で生き方を体現し続けたいのだと思います。

笑いに持っていきつつも、今回は書いてて少し疲れました。ご精読ありがとうございました。

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